デザインの核心を探る。自分中心も、ユーザ中心も、実はだめ?
モバイルファースト時代のWeb開発、ワンソース・マルチユースを実現する4製品
スライドシェアというWebサイトがあるのをご存知でしょうか? その名のとおり、作成したスライドを共有することができる無料サイトなのですが、そこに「UXデザインとコンセプト評価~俺様企画はだめなのよ」という私たちには興味深いファイルが上がっていました。
製品やサービスのデザイン企画を立てるとき、大きく2つの方向性があります。1つは、「俺のアイデアは最高だ。俺がおもしろいものは人もおもしろいと思うはず」と思い込んで、自分のアイデアを信じてデザインを突き進めていく路線。もう1つは徹底的にユーザを調査して、とにかくユーザが望むとおりにデザインしようという路線。
みなさんはどちらが適切だと思われますか? 後者でしょうか。しかし、このスライド作成者はどちらにも問題があるといっています。調査して出てきた結果をそのままデザインにすればいいものができるというわけではないようです。調査結果から、本当はどういうものができたら理想かと、あるべきユーザ体験を考えつつ、そこから新たにアイデアを出していきます。ユーザ調査を行うと、簡単・便利・安心というキーワードが必ず出てくるといいますが、アイデア出しでは、これら3つ以外の“価値”も探し出し、それらをどんな風に実現すべきかを考えるのが鍵だとスライド作成者はいっています。
出てきたたくさんのアイデアも、どれか一つを選べばそれがそのままコンセプトになるわけではありません。人気のあるアイデアに注目したら、なぜそれが人気を集めるのか、背後にある文脈を探ります。たとえば“企業Aが提供したらうけそうなアイデア”があったとしたら、なぜ企業Aならユーザは受け入れるのかを考えます。その文脈はコンセプト構築の上でプラスになることもマイナスになることもあるので、適宜修正し、それをその製品なりサービスなりの本質的体験価値として、“UXコンセプトツリー”と呼ばれるチャートを作成して整理し、具体的に実現すべきことを導き出していくという具合です。
具体的には実際のスライドを見ていただくのが早いと思うので、URLをお知らせします。スライドはこちら
このスライド作成者は、人間中心設計の専門このほかにもスライドシェア上でUXデザインに関するアウトプットをいくつかアップしています。スライドは“行間”を読む必要があるので完璧な理解は難しいかもしれませんが、企画業務改善のきっかけにはなると思います。