第2回「ローコード開発ツールの分類」
◆“心中”も已む無し!?
私が17年前に某代理店で“GeneXus”のプリセールス担当になった頃は今とは違い、ローコード開発(当時は“自動開発”や“超高速開発”と呼ばれていました)の認知度が低く、売るのにとても苦労しました。
その頃多かった質問が「製造元が無くなったらどうするの?」でした。システム開発ツールである以上、一度作ったシステムの維持保守のためには開発に使ったツールが必要なので、お客様のご心配は当然です。
この質問に対する“正解”はありません。とにかく製品の良さを気に入って貰う以外にはありませんでした。お客様にとっても新手の製品や開発方法を導入してプロジェクトが失敗、などという事は許されるハズも無く、結局の所、お客様の責任ある立場の方に腹を括っていただくしかない訳です。ベンダーだけではなく、お客様のご心配やご苦労の末、今の高い認知度に至ったのは本当に有難きことと思います。
◆ローコード開発ツールの分類
この4月、久しぶりにIT関係の展示会に出展しました。新型コロナウイルスの感染状況もようやく落ち着いたとは言え、お客様が来るのか?心配でしたが、展示会場はまさかの大盛況!その中でも「ローコード開発」の注目の高さは相当なものでした!
ブースに来場されたお客様に多くいただいた質問が「ローコードとノーコードは何が違うの?」でした。ITに比較的縁遠い方々でも「ローコード/ノーコード」は既にご存じで、さらにその先のフェーズに来ている事を実感しました。
ローコードとノーコードの違いを一言で表すと「コード(プログラム)を書くか書かないか」の違いかと思います。一般的にはコードを書く事に依ってシステム開発の自由度が高まると言えますので“ローコード/ノーコード”と“システムの実現性”はトレードオフの関係にあると言えると思います。本来は“ローコード”と“ノーコード”の違いを意識して論じるべきとは思いますが、当コラムでは“ローコード⊃ノーコード”として取り扱います。
ではここで、ローコード開発ツールの分類について考えたいと思います。私の主観が多分に含まれております事、予めご了承下さい。
私が“ローコードな人生”の沼にハマってからの17年間、名の知れたローコード開発ベンダー各社様は大きな成長を遂げています。これは即ち“ローコード開発ツール”は「どれが良くてどれが悪い」という観点で論じられるべきものではなく、“ユーザーがやりたい事”とそのツールの“特性(=出来ること出来ない事)”の適性によって選ばれるものであるため、と言えると思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回は上記について深掘りしてみたいと思います。