【Nexaweb Innovation Club 2019】開催レポート!
創業以来、13回を数え開催してきました弊社イベントです。
毎年多くの皆さまに、懇親会での交流も含めてご参加いただいており、今年は4月18日(木)に秋葉原UDXで開催いたしました。
【イノクラ】こと【Nexaweb Innovation Club 2019】の様子をご報告いたします。
今回のテーマは「Beyond Screen」。
コンピュータがこの世に生まれてから長い間、人は「スクリーン」というUIを通して「コンピュータ」と結びついてきました。
その「スクリーン」を通し、弊社は「人」と「コンピュータ」を結びつけるお手伝いを行っています。
「Beyond Screem」、「スクリーンを超えたコミュニケーション」「スクリーンの先にある次世代のUI/UX」が弊社としてのテーマですが、弊社はミドルウェアベンダーであり、システムを構築していただける皆さまに支えられています。その皆さま「SIerの未来」についても今回は触れました。
開会挨拶
基調講演
「SIビジネスの未来 ~ニューSIは存在するのか?~」
< 講演者様 >
ITジャーナリスト 兼 一般社団法人ITビジネス
研究会代表理事 田中 克己 様
< 対談者様 >
AJS株式会社
専務執行役員 後藤 康雄 様
コベルコシステム株式会社
常務執行役員 産業ソリューション事業部長 内野 輝男 様
基調講演はITジャーナリストであり一般社団法人ITビジネス研究会代表理事である田中克己様が登壇されました。
テーマは「SIビジネスの未来 ~ニューSIは存在するのか~」
まず田中様は、日本のIT業界が変わっていないことを2007年と2017年の売上高を比較し説明。GAFAやSAPの伸びと比較すると良く理解できます。
そして、どこに問題があるのか?日本の事なかれ主義にも触れ、
・今ある問題を見て見ぬふりをする
・あえて手をつけずに様子を伺う→縦割り、横並び、前例がない
・私が社長の間、自分の能力を超すことには触らない
厳しい指摘だと思いました。
次に、経済産業省のDXレポートによる、ITシステム「2025年の崖」に言及され、
・レガシーシステムがDX化を拒む
・問題は受け身体質のIT企業側にある
との説明がありました。
そして、SIビジネスの話です。
過去の大手企業でのシステムの失敗やIT化の事例はネガティブな部分ですが、地方自治体のクラウド化といったポジティブな話、また、レポートには記載しませんが、注目している企業名を数字も表示し発表されました。
今後、目指すビジネスモデルは?として、労働人口が減少する中で、人月ビジネスは通用しなくなる。
・人の数に依存しないサービス型ビジネスの創出
・付加価値の高いビジネスの創出(売り上げから利益重視へ)
・自ら事業を立ち上げる(事業領域の拡大)
を提言。
次に、イノクラとして初の試みであるパネルディスカッションを行いました。
パネラー/対談者として、
AJS株式会社 専務執行役員 後藤康雄様
コベルコシステム株式会社 常務執行役員 産業ソリューション事業部長 内野輝男様
が登壇され、田中様のコーディネートにより、以下のようなディスカッションが行われました。
・受託開発のSI需要動向をどうみているのか。人材不足はいつまで続くのか
・SIをめぐる訴訟で、IT企業が敗訴する例が目立つ。言った言わないが本質なのか
・人月ビジネスに代わるビジネスモデルは生まれるのか
・多重下請構造はなくなるのか
・退職率は増えている。人の流動性を良しとするのか
など。
断片的ですが、お二人からは以下のような発言がありました。
・人材不足は当面続く
・単なる請負でなくRFPにも積極的に関与する必要がある
・アジャイルはエンタープライズ、基幹系には向かない
・人工ビジネスからは脱却が必要
・採用には苦労しているが、7Kといった言い方は今はしない
・DX、変革、変えないといけない
・・・・・・
ディスカッションは時間が足らず、「もっと聞きたかった」という声が多い、実りある対談でした。
主催者発表
「『Beyond screen』および最新情報」
日本ネクサウェブ株式会社 営業本部
本部長 川西 誠
日本ネクサウェブ株式会社 技術支援本部
チーム長 立石 博基
主催者発表は、川西と技術支援本部 チーム長の立石博基が登壇しました。
タイトルは「『Beyond screen』および最新情報」。
川西からは、過去のUIの歴史から、今後のUIとして音声インターフェイスであるAIスピーカー、VR/AR、脳波UI、ジェスチャーUIといったNUI(Natural User Interface)が現れ、その利用がBeyond Screenとして取り込まれていくだろう。しかし、そこには課題があり、様々な技術やプログラム言語を必要とすることを上げ、ScreenとBeyond screenの違いを語りました。
そして、その中に「UIが変わっても変わらない部分」がある。パラダイムシフトが必要であり、nexacro platformはそこに向かうとしました。
「nexacro platform」、そしてロボティックソリューションである「XGEN-WEB(改名し、XiCRO-WEB)」を改めてご紹介し、立石にバトンタッチ。
立石からは、nexacro platformを支援する新たな機能として、ドキュメント生成ツールである「nexacro doc」を発表しました。
高いUXを利用者に与えるためにUIは試行錯誤で構築するべきもので、アジャイル的な開発があっています。開発ツールである「nexacro studio」はGUIベースでの開発によりお絵かき感覚で画面イメージを作ることができます。細かな設計書を作り確定してから画面を開発するのではなく、画面完成後、または変更後に、そのドキュメントを作ることができれば、設計書と画面が乖離してしまうことが無くなります。
分かりやすい発表で、聴講者の皆さまも良く理解していただいたかと思います。
事例紹介
「企業向けナレッジ活用ツール「Accela」のUI刷新でnexacroに賭けてみました!」
アクセラテクノロジ株式会社
代表取締役社長 博士(情報科学) 進藤 達也 様
次に事例紹介として、アクセラテクノロジ株式会社 代表取締役社長 進藤達也様が登壇されました。
「企業向けナレッジ活用ツール『Accela』のUI刷新でnexacroに賭けてみました!」
刺激的なタイトルです。
アクセラテクノロジ社は、富士通のベンチャー企業制度により2001年に設立され、検索技術を中核に、企業におけるナレッジマネジメントを支えるソフトウェアやサービスを開発、販売されています。製品やサービスは大手製造業中心に2000社の導入実績を持っています。
進藤様は、「ナレッジマネジメント」をご存知ですか?という問いから、個人が持っているノウハウ・暗黙知を形式知にし、組織の知識とすることが大切。
ナレッジマネジメントの大御所である野中郁次郎先生の「SECIモデル(共同化、表出化、連結化、内面化)」の説明もありました。
アクセラテクノロジ社の取り組みの中で、Accela(アクセラ)という製品があります。 企業のナレッジマネジメントを担うものです。この製品のUIをnexacro platformに刷新することで、4月現在は開発中。
PC用に作られた画面をタブレットにも適用するためでの刷新です。設計コンセプトは、モバイル化・SPA・API化でした。
なお、弊社への提言的な面で、テスト時やデバッグ時の課題、また性能を上げるために自ら工夫されたことなどを披露されました。
パートナー発表
「日立の取り組み」
株式会社日立製作所 金融第二システム事業部 金融デジタルイノベーション本部 第一部
技師 乗山 博司 様
パートナー発表は「日立の取り組み」として、株式会社日立製作所 金融第二システム事業部 金融デジタルイノベーション本部 乗山博司様が登壇されました。
乗山様はまず、弊社との歩みというスライドを掲示。Nexaweb Platformとの出会いは2003年、早くからリッチクライアントによるソリューションを展開されてきました。長いお付き合いです。
そして、nexacro platformの前身であるXPLATFORMとの出会いは2008年です。
最近の状況として、Javaの無償サポート終了の影響を受けて、Nexaweb Platformからnexacro platformへの移行を推進。その事例発表がありました。画面開発自体の構築が必要となりますが、高い生産性がメリットです。
最後に、製品拡販に向けた弊社へのお願いとして事例の充実やnexacroへの移行ガイドについて言及がありました。
閉会挨拶
日本ネクサウェブ株式会社 営業本部
田敏吾(ジョン・ミンオ)
第一部の終わりとして、閉会のご挨拶を営業本部の田敏吾(ジョン・ミンオ)が行いました。
ジョンからは、各セッションの振り返りをし、閉会いたしました。
多くの皆さまが隣の会場で行われる第二部に参加されましたが、第一部でお帰りになられた皆さまもアンケートからは満足されたとの声を頂戴しました。
懇親会
セミナー終了後、隣接会場で開催したの懇親会には、多くの皆さまに引き続きご参加をいただきました。
弊社永井の開会挨拶では、営業本部に新たに加わったメンバーをご紹介。
その後AJS株式会社 専務執行役員 後藤 康雄 様に乾杯のご発声を頂戴しました。
ご歓談ではお酒とお食事を片手に、皆様の情報共有の場としてご活用いただきました。
途中の余興では、タヒチアンダンスチーム ”HEIARIKI” (ヘイアリキ) によるタヒチアンダンスショーも開催され、皆様からとてもご好評をいただきました。
このような機会を通して、良き交流をビジネスの糧にしていただくことが、主催者側の願いです。
改めて、今回ご参加いただいた皆さまに弊社スタッフ一同感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
今後とも日本ネクサウェブ株式会社をよろしくお願い致します。
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